はじめに:見過ごされがちな車両管理業務の負担
社用車を保有する企業にとって、車両管理業務は避けて通れない重要な業務です。しかし、車検の手配、保険の更新、メンテナンスのスケジュール管理、事故対応など、その業務内容は多岐にわたり、総務担当者の大きな負担となっています。
特に中小企業では、専任の担当者を置くことが難しく、限られた人員で多くの業務をこなさなければなりません。その結果、車両管理業務に時間を取られ、本来注力すべき業務に手が回らないという状況が生まれています。
本記事では、社用車管理業務を効率化し、担当者の業務時間を月20時間削減するための具体的な手法をご紹介します。
社用車管理の3つの課題
まず、社用車管理業務における主な課題を整理しましょう。
課題①:管理業務の煩雑さ
社用車1台あたり、年間で以下のような業務が発生します。
- 車検の手配と立ち会い(2年に1回)
- 定期点検の手配(1年に1回)
- 自動車税の納付(年1回)
- 保険の更新手続き(年1回)
- オイル交換、タイヤ交換などのメンテナンス手配(随時)
- 事故対応(発生時)
- 車両台帳の更新(随時)
これらの業務を複数台の車両について管理するとなると、その負担は膨大なものになります。
課題②:情報管理の難しさ
車両ごとに、車検の有効期限、保険の満期日、メンテナンス履歴など、管理すべき情報が多数あります。これらをExcelや紙の台帳で管理している企業も多く、情報の更新漏れや確認ミスが発生しやすい状況です。
課題③:突発的な対応の発生
車両の故障や事故は予測できません。突発的に発生するこれらの対応に、担当者は予定外の時間を割かなければならず、他の業務に支障をきたすことがあります。
効率化手法①:車両台帳のデジタル化
紙やExcelで管理している車両台帳を、クラウド型の車両管理システムに移行することで、情報管理の効率が大幅に向上します。
車両管理システムの主な機能
- 車両情報の一元管理(車検証、保険証券、メンテナンス履歴など)
- 期限管理とアラート通知(車検、保険の満期日など)
- 走行距離の記録と分析
- 燃費の記録と分析
- スマートフォンからのアクセス
デジタル化により、いつでもどこでも最新の情報にアクセスでき、更新漏れを防ぐことができます。
効率化手法②:車検・保険の一元管理
複数の車両の車検や保険を、それぞれ異なる時期に更新していると、年間を通じて常に何かしらの手続きに追われることになります。
可能であれば、車検や保険の更新時期を揃えることで、手続きを一括で行い、業務の効率化を図ることができます。また、保険会社を統一することで、割引が適用される場合もあります。
効率化手法③:メンテナンススケジュールの自動化
オイル交換やタイヤ交換などの定期メンテナンスは、走行距離や時期に応じて計画的に実施する必要があります。しかし、複数台の車両のメンテナンススケジュールを手動で管理するのは大変です。
車両管理システムや、整備工場が提供するメンテナンスパックを活用することで、メンテナンススケジュールを自動化し、適切なタイミングで通知を受け取ることができます。
効率化手法④:リース活用による管理業務の外部委託
車両管理業務を根本的に削減する最も効果的な方法は、車両をリースに切り替え、管理業務をリース会社に委託することです。
メンテナンスリースを選択すれば、車検、定期点検、オイル交換、タイヤ交換などの手配をすべてリース会社が行ってくれます(入庫予約・入出庫の手配は除く)。担当者は、リース会社からの連絡を受けるだけで、面倒な手配業務から解放されます。
| 管理業務 | 購入(自社管理) | メンテナンスリース |
|---|---|---|
| 車検の手配 | 自社で業者を探して手配 | リース会社が手配 |
| 定期点検の手配 | 自社で業者を探して手配 | リース会社が手配 |
| オイル交換 | 自社で業者を探して手配 | リース会社が手配 |
| タイヤ交換 | 自社で業者を探して手配 | リース会社が手配 |
| 税金の納付 | 自社で手続き | リース料に含まれる |
管理業務削減の効果
車両管理業務を効率化することで、以下のような効果が期待できます。
効果①:業務時間の削減
社用車10台を保有する企業の場合、年間で約200時間(月平均16.7時間)の管理業務が発生すると言われています。リース活用により、この業務時間を50〜70%削減することが可能です。
効果②:人件費の削減
業務時間が削減されれば、その分の人件費も削減できます。時給換算で2,000円とすると、年間で約40万円の人件費削減効果があります。
効果③:ミスの防止
車検切れなどのミスを防ぐことができ、法令違反のリスクを回避できます。
効果④:本業への集中
管理業務から解放された担当者は、本来の業務に集中でき、企業の生産性向上に貢献します。
実践事例:管理業務を月20時間削減した企業
【事例】サービス業A社(従業員30名、社用車8台)
課題:総務担当者1名が車両管理業務に月20時間を費やしており、他の業務に支障が出ていた。
実施した施策:
- 全車両を購入からメンテナンスリースに切り替え
- 車検、定期点検、メンテナンスの手配をリース会社に一任
- 車両管理システムを導入し、走行距離や燃費を記録
成果:
- 車両管理業務の時間が月20時間から月5時間に削減(削減率75%)
- 浮いた時間を採用活動や社内研修の企画に充てることができた
- 車検切れのリスクがゼロに
- 担当者のストレスが大幅に軽減され、業務満足度が向上
まとめ:管理業務の効率化で本業に集中
社用車の管理業務は、企業にとって必要不可欠ですが、その負担は決して小さくありません。本記事でご紹介した効率化手法を実践することで、担当者の業務時間を大幅に削減し、本来注力すべき業務に集中できる環境を整えることができます。
特に、リース活用による管理業務の外部委託は、最も効果的な手法です。まずは、無料の見積もりを受けて、貴社にとって最適なプランを見つけてみてください。