社用車を購入した場合、その費用は購入した年に全額を経費にするのではなく、「固定資産」として資産計上し、数年にわたって「減価償却」という形で経費化していきます。
本記事では、社用車を購入した際の具体的な仕訳方法、資産計上の範囲、そして減価償却の計算方法までを、実例を交えて分かりやすく解説します。
第1章:購入時の仕訳
【例】500万円の普通自動車を現金で購入した場合
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車両運搬具 | 5,000,000 | 現金預金 | 5,000,000 |
【ポイント】
- 車両は「車両運搬具」という固定資産の勘定科目で計上します。
- 取得価額には、車両本体価格だけでなく、購入のために直接要した費用(オプション、納車費用など)も含めます。
第2章:取得価額に含めるもの・含めないもの
| 項目 | 取得価額に含める | 取得価額に含めない |
|---|---|---|
| 車両本体価格 | ○ | |
| オプション費用 | ○ | |
| 納車費用 | ○ | |
| 自動車税 | ○(租税公課として経費) | |
| 自動車重量税 | ○(租税公課として経費) | |
| 自賠責保険料 | ○(保険料として経費) | |
| 任意保険料 | ○(保険料として経費) | |
| リサイクル料金 | ○(預託金として資産計上) |
第3章:減価償却の仕訳
【例】500万円の普通自動車を定額法で償却(耐用年数6年)
- 減価償却費 = 500万円 × 0.167(償却率)= 83.5万円/年
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 減価償却費 | 835,000 | 減価償却累計額 | 835,000 |
【ポイント】
- 減価償却は、決算時に行います。
- 「減価償却累計額」は、B/Sの「車両運搬具」からマイナスする形で表示されます。
第4章:ローンで購入した場合の仕訳
【例】500万円の車両を頭金100万円、残り400万円をローンで購入
購入時:
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車両運搬具 | 5,000,000 | 現金預金 | 1,000,000 |
| 長期借入金 | 4,000,000 |
ローン返済時(月額10万円、うち利息1万円):
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 長期借入金 | 90,000 | 現金預金 | 100,000 |
| 支払利息 | 10,000 |
まとめ
社用車の購入時は、取得価額を正確に計算し、固定資産として計上することが重要です。その後、減価償却を通じて数年にわたり経費化していきます。ローンで購入した場合も、基本的な処理は同じですが、支払利息を別途計上する必要があります。