その運転、コストを垂れ流していませんか?
営業車のランニングコストの中で、最も大きな割合を占め、かつ日々の努力で削減しやすいのが「燃料費」です。しかし、多くの企業ではドライバー個人の運転技術に任せきりになっており、組織的な燃費改善への取り組みは十分とは言えません。
もし、あなたの会社の営業車が5台あり、それぞれの燃費が10%改善したとしたら、年間でどれくらいのコストが削減できるかご存知でしょうか?答えは、10万円以上です。(※1台あたり年間1万km走行、ガソリン価格170円/L、燃費12km/Lの場合)
この記事では、明日からすぐに実践できる燃費改善テクニックを「運転技術編」と「車両管理編」に分けて具体的に解説します。コスト意識を全社で共有し、利益を生み出す運転スタイルを確立しましょう。
【運転技術編】燃費を劇的に改善する5つのエコドライブ
燃費は、ドライバーのわずかな心がけで大きく変わります。以下の5つのポイントを徹底しましょう。
1. ふんわりアクセル「eスタート」
発進時は、アクセルをゆっくりと踏み込み、最初の5秒で時速20km程度に到達するイメージで穏やかにスタートしましょう。急発進は燃費を著しく悪化させる最大の原因です。AT車の場合は、クリープ現象を活かして、ブレーキを離してからワンテンポ置いてアクセルを踏むのがコツです。
2. 加減速の少ない「定速走行」
走行中は、車間距離を十分に保ち、アクセルペダルを一定に保つことを意識しましょう。不要な加減速を繰り返すと、その都度エネルギーを無駄に消費します。前方の信号が赤に変わったら、早めにアクセルを離し、エンジンブレーキを活用してスムーズに停止することで、燃料の消費を抑えられます。
3. 早めのアクセルオフ「エンジンブレーキ活用」
停止位置が予測できたら、できるだけ早くアクセルペダルから足を離しましょう。最近の車は、アクセルオフ時に燃料の供給を停止する「燃料カット」機能が搭載されており、この時間が長いほど燃費が向上します。目安として、時速50kmで走行中に停止する場合、30m手前でアクセルオフを心がけましょう。
4. 無駄なアイドリングストップ
荷物の積み下ろしや待ち合わせなど、駐停車時のアイドリングは燃料の無駄です。10分間のアイドリングで約130ccの燃料を消費すると言われています。こまめにエンジンを止める習慣をつけましょう。ただし、頻繁すぎるオンオフはバッテリーに負担をかけるため、5秒以上停止する場合に実践するのが効果的です。
5. 適切な「エアコン使用」
エアコン(A/C)スイッチは、燃費に大きな影響を与えます。特に夏場、車内を冷やすためにA/CをONにすると、燃費は10%以上悪化することがあります。送風や外気導入をうまく活用し、A/Cの使用は必要な時だけに留めましょう。設定温度を過度に下げないことも重要です。
【車両管理編】会社として取り組むべき3つのポイント
ドライバー個人の努力だけでなく、会社としての管理体制を整えることで、燃費改善効果を最大化できます。
1. タイヤの空気圧を適正に保つ
タイヤの空気圧が適正値より低いと、転がり抵抗が増加し、燃費が悪化します。月に一度は空気圧をチェックする日を設け、全車両を点検するルールを作りましょう。適正値より50kPa低いだけで、市街地で約2%、郊外で約4%も燃費が悪化するというデータもあります。
2. 不要な荷物は降ろす
営業車は物置ではありません。常に不要なカタログやサンプル、私物を積んだままにしていないでしょうか。車重が100kg増えると、燃費は約3%悪化します。定期的に車内の整理整頓を促し、不要な荷物は会社に保管する習慣をつけましょう。
3. 定期的なエンジンオイル交換
エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑や冷却を担う重要な役割を果たします。オイルが劣化すると、エンジン内部の摩擦抵抗が増え、燃費の悪化に繋がります。走行距離や期間に応じて、定期的にオイル交換を実施するメンテナンス計画を立てましょう。
まとめ:小さな努力の積み重ねが、大きな利益を生む
燃費の改善は、一朝一夕に実現するものではありません。しかし、本記事で紹介したような小さな努力を、全社的に、そして継続的に実践することで、年間を通じて見れば大きなコスト削減効果が生まれます。
ドライブレコーダーや車両管理システムを導入し、各ドライバーの燃費を「見える化」し、ゲーム感覚で改善に取り組むのも面白いでしょう。コスト削減への意識を、企業の文化として根付かせていくことが大切です。